還暦過ぎコピーライターの怪顧録。

今日まで、見たこと、聞いたこと、感じたこと。

クラウドソーシングにトライしてみた!

昨年の11月の話になりますが、ぽっかり時間が空いたので、一度クラウドソーシングにトライしてみようと思ったんです。なにせ初めてなので登録だけで四苦八苦。何とか応募することができました。

一応コピーライター歴40年で、今も現役の私としては、薄っぺらいプライドから、コンペ形式のネーミングおよびキャッチフレーズ(厳密にはスローガンだと思うのですがね)を10案件ほどピックアップ。それぞれに付きコピー1案限定で応募しました。果たしてその結果は…

■改めてクライアントとのコミュニケーションの重要性を認識。

なんと全敗です。とはいえ、お気に入りマークがついたコピーが5案、お礼が来たのが2案、また1案は依頼先がどの案も採用しなかったということで、分配金が出たのですが、金額が少な過ぎて現時点では受け取ることができません。

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クライアントに採用されたコピー案はすべてチェックさせていただきました。その中で1〜2案は「やられた!」と感じましたが、他はどこかで見たようなコピーだったり、クライアントの依頼内容に本当に合っているの?と思ってしまうものです。まっ、負け惜しみといわれても仕方ないですがねw

今回のトライで改めて思ったのはクライアントとのコミュニケーションの大切さです。コピーは一発で決まることもありますが、クライアントと何回かやり取りすることが多いです。

理由としては、クライアントの考えがしっかり定まっていないことと、コピーライターがクライアントの想像を超えたり、意表を突いたりするコピー案を出すからです。

クライアントが自分の会社や製品のことを贔屓目なしで、冷静な目で見て判断することは非常に難しいことです。それは自身の履歴書を書くのが難しいのと似ています。伝えたいことがアレもコレもと絞り切れず、アピールが散漫になったり、本当に伝えるべきポイントを見失ったりしてしまうのです。

■コピーライターは第三者の目を持っている!

そのようなことを避けるために、第三者として冷静に判断できる広告代理店やコピーライターが存在し、最初に明確なコミュニケーション戦略を立てることが重要なんです。

コピーライターはクライアントからの要望を踏まえながらも、それだけに引っ張られずに、ターゲットの視点でも考えを巡らします。

例えば、男性のコピーライターが女性向け製品やサービスを担当するのは珍しくありません。そんな場合は、ターゲットである女性の意見を聞いたり、リサーチ結果を見たりしながら、女性の視点で考えたり、時には女性に憑依したような状態になることもあるんです(笑)。

またクラウドソーシングでは、案件の詳細欄にクライアントの要望などが記されています。これは一種のコミュニケーション戦略ともいえますが、何を訴求したいのか正直わかりにくいものが多かったです。

もし戦略策定の段階からコピーライターが絡んでいれば、コピーの方向性がより明確になり、コピーを書くのも、コピーを選ぶのも、やりやすくなるはずです。

今抱えている仕事が一段落して、精神的にも立ち直ったら、再度クラウドソーシングに挑戦しようかしらん?今日も還暦過ぎコピーライターの戯言でした。